先日アメリカの陪審制度を研修する機会を得て、
ニュ−ヨ−クという犯罪多発都市で幾つかの裁判を傍聴し、
裁判に携わっている判事、検事、そして弁護士に話を聞いて、
最も印象に残った言葉だった。
陪審員席の人達は、老若男女、肌の色も様々で、
それぞれ真剣な表情ではあるがリラックスしており、
そしてある裁判官が笑って話していた
「一人の眠れる裁判官より12人の陪審員の新鮮な目」で、
審理を見守っていた。
実のところ、私はかの長寿番組「大岡越前」のファンで、
毎度最後の「おかみ」の名判決に拍手した口だった。
がしかし、
現実に「同胞」の目を信頼し機能している陪審制度を見て、
司法に国民が参加することの意味を
改めて考えさせられた貴重な体験であった。