「行政改革」論議に思う 〜13号(1997年1月1日)弓仲

行政改革、行政改革と猫も杓子も言う

昨年の総選挙で行政改革を主張しない政党はなかった。

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しかし、問題は行政改革の中身にある。

財界と行政(「政」を通じての「官」)の癒着

をそのままにして、

小手先の論議をしてもことの解決にはならないであろう


 

行革=「行財政の無駄を省く」として、

省庁統廃合、規制緩和、歳出削減などが論じられるが、

通産大蔵官僚の石油業界との癒着、

厚生官僚の高齢者福祉を食い物にした汚職等に見られる

腐敗した行政の歪みや政財官の癒着を是正する展望を語らずして

「国民のための行政改革」は実現し得ない。

 

いくら省庁を統廃合しても、

官僚に対する国民の側からの実効あるコントロール制度の創設

(例えば、大幅な「情報公開」や「天下りの禁止」、

「企業・団体献金の禁止」など)なしには、

薬害エイズに見られた官僚と(製薬)企業との癒着は解消され得ない。

 

また、いくら規制緩和や歳出削減を論じても

「国民のため」という視点を欠けば

医療や教育など国民生活にとって不可欠の公共性の高い分野にまで

民営化や民間委託の導入により

「採算と効率」一点張りの「エセ行革」に堕しかねない。


昨年末離任のモンデール前駐日米国大使が、

規制緩和がなかなか進まない理由の一つに日本特有の天下りがある

と語ったが、

立場の違いを超えて、むべなるかなとの思いを強くしたものである。