3月、息子が「おいら学校に行きたくない。」
とポツリとつぶやいた。
すわ一大事、我が家に登校拒否児童発生か?!
どうしたというのだ学校大好き少年。
と動揺する思いを押しとどめ、話しを聞いたところ、
毎日卒業式の練習で君が代を歌わされるのが嫌だという。
息子たち小学5年生は、在校生を代表し、6年生の卒業式に列席する。
息子は、「君が代って天皇のための歌なんでしょう?
そんなの歌いたくないのに、先生が歌えってしつこいんだよ。」
何時の間にそんな抵抗運動を始めたのか?
息子には、何かの機会に君が代の歌詞の意味を聞かれ、
教えたことはあるが、
まだ10歳前のことであったので、
深刻な歴史的な意味まで踏み込んでいない。
しかし、「憲」の一字を入れた息子の名前にこめた
「平和憲法を瞳のように大切に」との思いは、
何度も幼い頃から話してきた。
バラバラの場面での両親の話が
息子の「良心」の中でひとつになったのかも知れない。
今年、卒業式君が代斉唱強要のため東京都が教師に対してなした
各種しめつけは、なりふり構わぬひどいものであった。
そこでは子どもの「良心」は語られない。
「教師の良心」を守ることは、
「子どもの良心」も守ることだ
と痛感する。