60年前の今日。
すでに広島には原爆が投下されている。
明日長崎に再び原爆が投下されようとしていることを
日本国民はまだ知らない。
それから60年後の今日。
日本国内は郵政民営化法案をめぐる政治情勢の行方に大揺れであり、
例年この時期になると、
国民的に広島・長崎原爆投下、終戦をふり返り平和の意味を考える議論
が湧くのだが、今年はその議論も静かである。
7月7日、自民党新憲法起草委員会が憲法改正草案要綱を発表した。
軍隊保持を憲法上明確に位置づける。
憲法改正の国会発議要件を緩和する。
背筋が寒くなる。
こんな改正案が通るなら、
今回国会の勢力図の関係上断念せざるを得なかった天皇「元首化」、
国防等の「国民の責務」等の改憲案はもちろん、
憲法改正の最終要件「国民の過半数の賛成」の撤廃すら実現可能となる。
後は改憲し放題である。
平和憲法が崩れ落ちる日は遠くない。
他方、昨年6月、「憲法九条いまこそ旬」と
井上ひさし氏、大江健三郎氏、小田実氏、加藤周一氏、
澤地久枝氏、三木睦子氏、奥平康弘氏、鶴見俊輔氏
の九名の勇気ある有識者が訴え立ち上げた
「九条の会」が、
全国各地・各分野で広がりを見せている。
私も、湯川れい子氏、瀬戸内寂聴氏らが呼びかけ人となっている
「女性九条の会」に賛同の署名をした。
平和憲法を支えてきた「平和の民」日本国民の底力を信じたい。
日本国憲法
第2章 戦争の放棄