プラトーンにはならない〜(2014年1月1日)元倉
四半世紀も前になる。
観終わったあともしばらく、
その映画の様々なシーンが頭にこびりついて離れなかった。
衝撃であった。
戦争はここまで人間を退廃、残虐・非道へ追い込むものか。
その映画、「プラトーン」(1986年)は、
初めて戦争の真実を描いた映画と高く評価され、
アカデミー賞作品賞・監督賞などを受賞した。
そのストーン氏が、昨夏ピーター・カズニック氏とともに来日した。
カズニック氏は、
「原発とヒロシマ」、「広島・長崎への原爆投下再考」などの著書を持つ
アメリカ現代史を専門とするアメリカン大学歴史学部の准教授である。
ストーン氏とカズニック氏は、広島、長崎、そして沖縄を訪問し、
各地で我々日本人に対して数々の貴重なメッセージを発信した。
国民の安倍政権への支持は、主に経済政策に対してだ。
安倍政権は、他の目論みにも、その勢いを利用しようとしているが、
国民が同じように支持するとは思えない。
経済政策で溜め込んだ大きな資産を、
軍備に多大に使おうとした時点で、大きな反発が起こると思う。
大衆は、それは許さないのではないか。
(カズニック氏・東京にて)
今日そこには多くの「偽善」もあった。
「平和」そして「核廃絶」のような言葉が
安倍首相のような人の口から出た。
でも私は安倍氏の言葉を信じていない。
歴史をよく知る人々は、
安倍氏を信じないという私の言葉に同意してくれると思う。
(ストーン氏・広島平和記念式典参列の後で)
辺野古の海はとてもきれい。
サンゴや魚が豊かなことが印象的だった。
そこに米軍基地が建設されるのは、非常に恥ずかしい話だ。
軍隊が入り込むことで、その土地がどれほど荒らされるのかを、
私は知っている。
(ストーン氏・宜野湾市にて)
日本での戦略核配備は、反発が大きいと予想できるので、考えてはいない。
すでにアメリカ国内では、核兵器は時代遅れという認識になっている。
それよりも、沖縄などの、日本の米軍基地を拡大利用する方向を考えているのではないか。
(カズニック氏・東京にて)
9条を改正したら、
日本はアメリカの戦争により直接的に関わっていくことになる。
つまりは、日本の若者たちが、遺体として袋に入れられて帰ってくるようになる。
アメリカのように。
(カズニック氏・長崎にて)
第2次大戦後にアメリカが関わった主な戦争・紛争はというと・・・
1950年朝鮮戦争 | 1986年リビア侵攻 | 1999年コソボ紛争 |
1960年ベトナム戦争 | 1989年パナマ侵攻 | 2001年アフガニスタン戦争 |
1970年カンボジア侵攻 | 1991年湾岸戦争 | 2003年イラク戦争 |
1971年ラオス侵攻 | 1992年ソマリア内戦 | |
1983年グレナダ侵攻 | 1995年ボスニア内戦 |